いつかきっと、目を覚ますその時までは

世界に対して、小説、映画、音楽について、できるだけ正直に語りたいことを語ろうと思います

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年総括

今年はチャレンジの一年になった。今までsound cloudにしかあげてなかった音源をシングルリリース、youtubeへの投稿。どれも不発に終わったのはショックだったが、はじめはこんなもんだと誰もが言う。やはり続けて曲を作り続けることが大切だ、と。 しかし、…

映画評論-「スワロウテイル」

映画評論を書くにあたって心に決めていることが二つある。一つはネタバレしないこと。もうひとつは記事を読んだ人がその映画を見たいと思ってくれるような記事を書くこと。 さて、今回取り上げるのは知っている人も多いだろう、岩井俊二監督の大ヒット作「ス…

黒人は音楽で世界を変える-ヒップホップ編

はじめに言っておきたいが、実はあまりヒップホップには詳しくない。しかし、どうしても黒人の音楽について書くに寄せて、ヒップホップは外せなかった。 ヒップホップの歴史は90年代からはじまり、当時はギャングスタ・ラップと呼ばれ、不良の音楽として親し…

黒人は音楽で世界を変える-ジャズ編

ジャズは魂の音楽だと言われる。これはあながち誇張ではない。 終戦後の40年代、ビバップと呼ばれるジャズが生み出される。生み出したのは伝説のサックス奏者チャーリー・パーカーとトランペット奏者ディジー・ガレスビー。彼らの音楽の特徴はとにかくテンポ…

黒人は音楽で世界を変える-ブルース編

20世紀最大の音楽の発見はブルースであったと言われる。今まで300年間にわたって培われてきた西洋音楽理論を否定する形でブルースは現れ、結果的に西洋と黒人の混血としてのロックミュージック、ポップミュージックが生まれた。基本的に現代の音楽は西洋音楽…

ディスクレビュー-小袋成彬「Piercing」

宇多田ヒカルに「不世出の天才」と言わしめ、宇多田ヒカル全面プロデュースのもとデビューした小袋成彬。デビュー作「分離派の夏」はジャケットもかっこいいし、最初のトラックがボイスメモの語りで始まるところもおもしろくて、サウンドも革新的、なにより…

資本主義である限り地球温暖化はとまらない-楽曲解説「Servant of the Earth」

[初音ミク]Servant of the Earth[オリジナル] これは23日に投稿した曲なのだが、このブログで取り上げるべきかどうか悩んで、少しためらってしまった。あまりに炎上しそうだからだ。しかし、僕はそういう躊躇をしないことにした。このブログでは好きなことを…

秋田にイオンは必要か?

今現在、秋田市ではイオンが外旭川に大型ショッピングモールの建設案を進めている。秋田市にはイオンが御所野と楢山と土崎にあり、特に御所野のイオンは県内最大規模のイオンモールである。このイオンのせいで秋田駅周辺のいわゆる中央市街地は死に絶えた。 …

私的2019年アルバムトップ10-総評

さて、私的2019年アルバムトップ10の発表が終わった。 ここで一つまとめて、一年の音楽を総括をしてみようと思う。 1位ヨルシカ「だから僕は音楽をやめた」「エルマ」 2位サカナクション「834.194」 3位BUMP OF CHICKEN「aurora arc」 4位King Gnu「Sympa」 …

私的2019年アルバムトップ10-[1位]ヨルシカ-「だから僕は音楽をやめた」「エルマ」

さて、栄光の第一位だ。 このアルバムはザ・ビートルズの「サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド」やザ・フーのロックオペラ「トミー」からはじまるすべてのコンセプトアルバムの頂点に君臨する作品だ。これを超えるコンセプトアルバムはもう出て…

私的2019年アルバムトップ10-[2位]サカナクション-834.194

サカナクションのアルバムを聴くとき、あとちょっとなんだけどな、という思いがぬぐえなかった。シングル曲はもちろんいい。だがアルバム曲が微妙だったり、全体で聴いたときにまとまりに欠ける、ということが多かった。 しかし、今回のアルバム、「834.194…

私的2019年アルバムトップ10-[3位]BUMP OF CHICKEN-aurora arc

ここで王者の登場である。来年でデビュー20周年を迎えるBUMP OF CHICKENだ。 昨日の最後に上位三位はアルバムの意義を問いただす作品だと書いた。このアルバムは今までのアルバムの在り方を根本から覆す破壊力を持っている。 まず、ほとんどの曲が既発曲であ…

私的2019年アルバムトップ10-[4位]King Gnu-Sympa

バズリズムで今年ヒットするバンドNo.1がKing Gnuだった。しかしながら、2019年初頭時点でKing Gnuの名前を知っていたのは少数だったはずだ。僕もPrayer Xくらいしか聴いたことがなかった。そして1月にはこのアルバムSympaがヒット、そして2月にはJ-ROCK界…

私的2019年アルバムトップ10-[5位]ビリー・アイリッシュ-WHEN WE ALL FALL ASLEEP,WHERE DO WE GO?

さて、このランキング唯一の洋楽である。 知っている人はもう知っている、弱冠17歳の現代のカリスマ、ビリー・アイリッシュである。 先日、グラミーのノミネートが発表されたが、ビリーは主要4部門にノミネート、さらにこれは史上最年少だという。 グラミー…

私的2019年アルバムトップ10-[6位]ずっと真夜中でいいのに-潜潜話

すみません、ずっと真夜中でいいのにをランクインさせるのをすっかり忘れていて、ここで同率6位とさせてください。もう発表しちゃってるから…(笑) さて、気を取り直して、ずとまよだ。2018年、突如として投稿された「秒針を噛む」が反響を呼び、現在、3600…

私的2019年アルバムトップ10-[6位]Cö shu Nie-PURE

2018年、多くのヒット曲を生み出している人気アニメ「東京喰種:re」のオープニングに突如として抜擢され、彗星のごとく現れた超新星。 彼らの特徴、それはプログレもかくやというばかりの変拍子、転調のオンパレード。本当に生演奏しているのか不思議になる…

私的2019年アルバムトップ10-[7位]UVERworld-UNSER

正直に言います。この作品を理解するまでに二週間かかりました。 UVERworldは前作「TYCOON」でロックバンドとしての在り方を問うバンドサウンドとしての傑作を生みだした。そして豪華4ディスクにもなるベスト盤を出し、UVERworldのファーストシーズンは終わ…

私的2019年アルバムトップ10-[8位]椎名林檎-三毒史

実を言うと僕は最近の椎名林檎のアルバムには少しだけ苦手意識を持っていた。 なぜか。あまりにも第一作、第二作の「無罪モラトリアム」と「勝訴ストリップ」を神聖視しているからだ。僕が邦楽ロック史に残る名盤を挙げろと言われればまっさきにこの二作を挙…

私的2019年アルバムトップ10-[9位]Official髭男ism-Traveler

本当はもっと上に入れたかったんですが…。 もはや今年の顔といっても構わない、大ヒットしたOfficial髭男ismの初のメジャーアルバム(!)がこれだというのだからすごい。 とにかくどの曲もメロディがいい。本人もインタビューでヒゲダンは”グッドメロディー…

私的2019年アルバムトップ10-[10位]あいみょん-瞬間的シックスセンス

まず、お詫びしたい。10位になってしまって非常に申し訳ない。 このアルバムは非常によくできたポップアルバムとしての傑作である。しかし、その上にくるアルバムがあまりにもとがっていたので、本ランキングではこの位置についた。 本ランキングは音楽の革…

私的2019年アルバムトップ10-はじめに

僕はいつも年の終わりに今年リリースされたオリジナルアルバムの中で、トップ3を決めていたのだが、今年はあまりの豊作でトップ10になってしまった。 今年は洋楽がさめざめとしていたかわりに邦楽で新しい音楽の潮流があり、アルバムとしての価値を考えさせ…

ボカロは本当に死んだのか

ボカロはオワコンといわれて久しい。 これには様々な理由がある。 まずはニコ動の衰退。現状のボカロランキングは24時間一位でも数千回しか再生されていなかったり、プレミア会員じゃないと動画収益が来なかったり、サーバーの重さ、一般会員は低画質になる…

楽曲解説ーWOR(L)DS

お願いですから動画見てください。 https://www.youtube.com/watch?v=VwHhTue2eBM 配信はこちら。 https://linkco.re/scxDq2sd ド新人がどんなにいい曲を書こうともいいボーカルを使おうとも、SNSの波及力がなければ意味がないんだと痛感しています。それに…

楽曲解説ーdisabled novel

昨日、Youtubeにて動画が投稿され、 https://www.youtube.com/watch?v=VwHhTue2eBM 本日より配信がスタートしました。 https://linkco.re/scxDq2sd ところが、動画再生はいまだに1。しかもこれたぶん自分だし。 昨日はプレミア公開にしたにもかかわらず誰も…

tokihaアーティストデビューに寄せて

2019.12.04 0:00よりtokiha 1st Single「dusabled novel」がリリースされます。 https://linkco.re/scxDq2sd 僕は二十歳から作曲を始めました。遅すぎるスタートであり、僕には才能のかけらもありませんでした。毎回作ってはこんなもの作っても意味がないと…

形而上学的な銃口と人々の戦争について

形而上学的な銃口について語ろうと思う。 今日は平成三十一年二月八日。もうすぐ平成が終わろうとしている。まだ新たな元号は明らかになっていないが、読者の諸君には知っているものがいるかもしれない。出来れば、平成のように平和を願うような調和的願いが…